21世紀の新時代を迎えた今日の社会情勢は、少子高齢化、国際化、高度情報化の急激な進展などにより、時代の変化に応じた生活・社会基盤の構築が必要となっています。生活・社会基盤を形成する公共施設については、国民ニーズに基づく質・機能の向上が重要です。そのためには、工事コストの低減や事業の効率性の向上のみならず、ライフサイクルコストの低減、リサイクルや環境対策、IT技術による情報共有化、防災などの新技術・新工法の開発を積極的に推進していく必要があります。
民間企業が開発した新しい技術を積極的に活用し、評価することによって、技術開発がさらに促進されなくてはなりません。そのことは、技術力に優れた企業が伸びる環境づくりにも貢献します。民間が持っている技術を社会・公共事業に生かすことが、民間の活力の向上、さらには、直接的・間接的な事業効果の向上を図る上で重要なのではないでしょうか。
「建設技術展2008近畿」は、民間企業が開発した新技術・新工法を展示・紹介する場において、産・学・官の交流を行うことで、これまで培われてきた建設技術のより一層の高度化やより広範囲な技術開発の促進へとつなげ、新技術の各工事への積極的な活用を促すことを目的とするものです。
そのキーワードは
- ① 民間分野において、建設事業に関連した技術開発への取り組みを紹介する
- ② 新しく開発された技術の育成と普及
- ③ 技術開発に向けた建設技術者の意識の高揚
- ④ 発注者のニーズを広報し、新技術の開発・普及につなげる
こうした技術展の開催を通じて、ハード・ソフト両面での社会基盤整備に関連した技術の役割や意義を発信していくとともに、発注者ならびにコンサルタント、ゼネコン、資材業者など幅広い方々へPRしていくことで、建設産業の一層の発展に貢献していきたいと考えています。