開催趣旨
昨今の社会情勢は、少子高齢化、国際化、高度情報化などが急激に進展し、その時代の変化に応じた生活・社会基盤の構築が必要となっています。生活・社会基盤を形成する公共施設については、国民ニーズに基づく質・機能の向上が重要です。そのためには、工事コストの低減や事業の効率性の向上のみならず、ライフサイクルコストの低減、リサイクルや環境対策、IT技術による情報共有化、防災などの 新技術・新工法の開発を積極的に推進していく必要があります。
民間企業が開発した新しい技術を積極的に活用し、評価することによって、技術開発がさらに促進されなくてはなりません。そのことは、技術力に優れた企業が伸びる環境づくりにも貢献します。民間が持っている技術を社会・公共事業に生かすことが、民間の活力の向上、さらには、直接的・間接的な事業効果の向上を図る上で重要なのではないでしょうか。
「建設技術展2022近畿」は、民間企業が開発した新技術・新工法を展示・紹介する場において、産・学・官の交流を行うことで、これまで培われてきた建設技術のより一層の高度化やより広範囲な技術開発の促進へとつなげ、新技術の各工事への積極的な活用を促すことを目的とするものです。
そのキーワードは
- (1)民間分野における建設事業に関連した技術開発への取り組みを紹介
- (2)新しく開発された技術の育成と普及
- (3)技術開発に向けた建設技術者の意識の高揚
- (4)発注者のニーズを広報し、新技術の開発・普及につなげる
こうした技術展の開催を通じて、ハード・ソフト両面での社会基盤整備に関連した技術の役割や意義を発信していくとともに、発注者ならびにコンサルタント、ゼネコン、資材業者など幅広い方々へPRしていくことで、建設産業の一層の発展に寄与していきたいと考えています。
また、近年より各出展者から要望の多い新たな技術分野として「維持・更新」を設け、本格的なインフラの維持管理・大量更新を迎えた建設業界へ情報も発信しています。
さらに、国土交通省が推進するi-Constructionを視野に、「DX・ICT分野」ではICT技術を、「施工部門」では「規格の標準化」に関する技術も募集しています。
コンセプト
企業、学校、行政関係機関等が多彩な技術展示を行い、技術者並びに市民の来場者に、技術開発に関する交流及び促進の場を提供することとし、以下の9つの分野に基づき進めていきます。
防 災- 防災対策、減災など地震や津波から人々の生命、または社会インフラを守るためのソフト・ハード両面にわたる技術の紹介
環 境- 自然と人間、近畿の歴史文化等、環境との共生技術及び循環型社会の実現に向けたリサイクル手法等、技術の紹介
コスト縮減- 効率的な投資のため、コスト縮減施策等に向けた技術の紹介
安全・安心- 安全で安心できる暮らしの実現や、施工上の安全向上に向けた技術の紹介
施 工- 効率性や環境等に配慮した資材や工事施工の工夫・改善に向けた技術の紹介
国土交通省が推進するi-Constructionにおける「規格の標準化」に関する技術
維持・更新- サスティナブル社会の構築を目指した構造物等の長寿命化や維持・更新に向けた技術の紹介
DX・ICT- ITSなど先端技術の推進に向けた技術の紹介
情報化施工など様々なICT(情報通信技術)を統合した「i-Construction」に関する技術の紹介
団 体- 社会資本整備に貢献する団体等の技術、事業内容の紹介
学 校- 大学・高専・高校の学内研究等の紹介
※国土交通省 近畿地方整備局はi-Constructionに関連する技術に関心を寄せています。
ICT関連技術で出展される方は、DX・ICTの分野での出展を期待しています。