委員会
第2回 関西のインフラ強化を進める会 開催日:H29.07.31(月) 開催場所:大阪キャッスルホテル
議事 |
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1. 基調説明「日本創生プロジェクト」講演資料(6.62MB)
藤本 貴也 委員長(JAPIC 国土・未来プロジェクト研究会委員長)
藤本でございます。今日は、こういう意欲的な会で話をする機会をいただきまして、ありがとうございます。ちょっと声がかれておりまして、お聞き苦しい点はパワーポイントとこの配布資料で補完していただければと思います。よろしくお願いいたします。
私のほうからは、JAPICで提言を出しましたので、JAPICというのはどういうところかを簡単に、それから2番、なぜこんなものを提案したのか、3番、4番でどういうプロセスでどういうものを選んだのか、特に関西のものを中心にお話をしたいと思います。
1. JAPICとは
JAPICというのは、経済界の200社ぐらいが入っていまして、骨太のプロジェクトを構想したり提案したり推進したり、典型的には右上にありますアクアライン、こういう推進を随分一生懸命に昔やったということで、いろいろこういうことをやっているわけであります。
歴代会長は新日鐵の会長さんがおやりになって、副会長さんに日建連、それから銀行、商社、学識経験者。皆さんもよくご存じの中村満義先生が副会長です。こんなことで、中村先生が言い出しっぺとなります。
JAPICの中身ですが、いろんな勉強会があります。理事会のところから出ているのが常設の委員会。国土委員会というのは大石久和さんが委員長をやっています。それから、水循環委員会というのがありますが、これは竹村公太郎さんが委員長をやっています。一番上の国土・未来プロジェクト研究会というのはアドホックな研究会ということで、一応形は会長直属ということで、事実上は副会長直属の研究会であります。
その中では、中村先生から「俺はもういいから若い人が委員長をやれ」というわけで、あまり若くもない私が委員長をやるという羽目になっていまして、建設業、コンサルタント、あるいは金融、不動産、鉄道、商社、メーカー、行政のOBの人等々に約40名入っていただきまして勉強を始めたということであります。約1年半以上、発足してから経っています。
2. 今、何故新たなプロジェクトを提案するのか
そこで、今なぜこんなことをやろうということになったのかということでありますが、まずは、人口減少時代の中で地方の創生というのは非常に重要だということです。その地方の活性化のためにはいろんなことをやる必要がありますが、インフラ整備もその大きな柱の1つではないだろうかということです。
人口が減少すると活力がなくなるとか成長しないとかいう話がありますが、これは最近の話でありますのでおわかりの方は多いと思いますが、人口が今後減少するといっても、1年ごとで考えるとたかだか1%未満です。したがって、女性や高齢者を活用することによってそれをカバーしていく。それと同時に、経済の成長という意味では、生産性を上げることによってこれをカバーするということが、とてもできないようなレベルではなくて、十分カバーし得るレベルではないかと。現に高度経済成長は10.1%、平均10年間でありましたが、生産年齢人口はたかだか1%から2%であり、生産性の向上でカバーしたということです。
そういう中で、四全総が62年にできました。その後、バブルが崩壊をする。国土計画の中でも新しいプロジェクトは財政当局の強い指導で書くなとか、特殊枠は入れるなとかということで、新しいプロジェクトの提案があまりされてこなくなった。中村先生の言葉をかりれば、「今君たちがやっているプロジェクトの大半は30年前に考えたプロジェクトじゃないか」と。「今後新しいプロジェクトは一体誰がやるんだ」と常々、中村先生は怒っていまして、「具体なプロジェクトをぜひ提案しようじゃないか。20年後、30年後のために新しいプロジェクトを提案しようじゃないか」というのがスタートであります。
一方、ヨーロッパ、欧米諸国を見ますと、日本よりもインフラ整備が進んでいるわけですが、我が国とは逆に公共事業予算を着実に伸ばしていますし、経済も着実に成長していますし、新しい意欲的なプロジェクトにも積極的に取り組んでいるということであります。
このグラフは何度もご覧になっていると思いますので、詳説はしませんが、公共投資の比率、日本はGDPに対する比率は急激に下げています。欧米は横ばいですが、欧米はGDPが伸びていますので、結果、公共投資が右のグラフにありますように伸びている。日本はGDPが横ばいですから、そのまま下がっている。こんな線になっているということです。
オバマの政策をことごとく批判し反対しているトランプも、インフラ整備についてはオバマの構想を引き継ぎ、インフラをきっちりやっていくというふうに、10年かけて1兆ドルということで言っているわけです。オバマは同じことを言っていたということです。
ここからは、ヨーロッパでの新しい大規模プロジェクトについて幾つかの事例をご紹介します。
- ・スイス/ゴッダルド・ベース・トンネル
- スイスの、去年6月に開通しましたゴッダルドトンネル。これは鉄道トンネルですが、57キロのトンネルを2本掘っているわけです。青函トンネルの54キロよりも長いトンネルを2本掘っています。
- ・フランス/ミヨー高架橋
- 南フランスのリゾート地にかかる高架橋です。全長2.5キロ、高さはエッフェル塔よりも高く、世界一高い橋脚を持ったとても美しい橋です。これを民活でつくっています。
- ・オーストリア/ザルツブルク 地下駐車場
- モーツァルトゆかりのオーストリア・ザルツブルク。ここは人口が密集しています。駐車場がない。そこで、自然破壊を最小限にして山の横に小さな入り口だけをつくって、中をくり抜いて6層建ての駐車場を、2カ所つくっています。
- ・ドイツ/ライプツィヒ新湖水地方
- 東ドイツでは石炭を露天掘りで掘っており、穴がいっぱいあいています。その穴を全部整備して、池に衣替えをした。それだけで140平方キロあります。20個ぐらいあるのですが、全部合わせると140平方キロ、浜名湖の2倍ぐらいの面積になります。これだけの大規模な湖を出現させ、大規模リゾートに改変したということであります。
- ・ドイツ/シュツットガルト21
- ドイツのシュツットガルト、地方の都市ですが、ここはターミナル型の鉄道があって、非常に効率が悪い。これを通過型の鉄道に切りかえよう、この際、全部地下に入れようということで、駅まで地下に入れて、1兆円オーダーのプロジェクトであります。一地方としてこういうことまでやっているということであります。
とはいうものの、新たなプロジェクトをやっていこうとなりますと、財政状況が厳しいというのは当然のことであります。そこで、我々が提案する際には政府や民間の投資財源を確保すべきではないか。あるいは、民間資金、民間の経営力をもっと活用できないだろうか。建設コストの縮減はできないのか。運用面とか規制緩和等で制度面の改革を考えられないだろうか。ハード・ソフトを上手に組み合わせたらどうだろうか。部門とか、あるいは、地域の縦割を超えた総合的な取り組みを考えたらどうか。こんな視点でいろんなプロジェクトを考えたらどうか。こういうことであります。
そういう中で、予算が厳しいということであります。これはよくご覧になるグラフだと思います。下の緑が維持費、ブルーが更新費、上のダイダイ色が新設・改築費。予算が横ばいになりますと、20年後には新しい改築ができなくなるではないかというグラフを5年ほど前まで国土交通省が白書に出していたものですから、更新費がこれから大きくなるので、新しいものはできるわけがないというような見方が強かったのですが、実際には更新費というのがかなり過大設計でありまして、実際の更新の数字を算出しますと、これは改めて3年ほど前に国土交通省が発表しましたけども、数字で書いている3.6とか4.3から5.1とかいうあたりが、実際の更新費だということになれば、新しい改築も当然取り組む余地があるということであります。
とはいうものの、今回いろいろ提案させていただきましたが、必ずしも網羅的あるいは体系的にやったわけではありません。また、実現のためには実務的な検討をさらに加える必要がありますし、いろんな知恵も非常に粗削りでございます。しかも、プロジェクトの提案も非常に偏っていますし、我々の知らないところでいろんな提案がされているということも承知はしています。
それで、今回の提案をきっかけに、今、各界各層あるいは各地におきましていろんなプロジェクトが提案されている、あるいは実現される。こういう動きが加速することを我々は願っているということで、それを通じて我が国が活性化される。これに大いに期待を寄せているということであります。
3. プロジェクトの選定と提案
さて、我々はどういう形で採用したかという手順だけ簡単にご説明していきたいと思います。40人ぐらいのメンバーでブロック別にメンバーを割り当てまして、北海道から九州・沖縄まで9つのチームをつくりまして、それぞれ各チームが自分たちでいろいろ考えたり、地元のいろんな方々の意見を聞いたりしながらプロジェクトをまず出していきました。全部で170ありました。170の中から少し荒っぽいものを除きまして140のものを要素計画と真ん中に書いています。これをベースに計画を詰めていこうとしました。全部で140あります。この中で特に幾つかの要素計画をまとめて重点推進プロジェクトという全国で18のプロジェクトを提案いたしました。重点プロジェクトに準ずるものとして推奨プロジェクト22を提案させてもらったわけであります。
これが要素計画ということでありまして、全部で140書いてあります。この文字は見えないと思いますので、後日見ていただければと思います。これをやったときの感想で、右にずらりと30ぐらい並んでいる。これが東京周辺です。若狭湾の上にあるのが大阪周辺、これが10個ぐらい。名古屋の下のほうに、これも10個ぐらい、中部地域でありまして、どうしても東京で作業しますと、東京に目が行って、なかなか地方に目が行かないということがあるというのが事実としてやっぱりある。近畿に行くときも関西でいろんなプロジェクト、大事なものがいっぱいあるのですが、なかなか東京では目に触れないということを盛んに言っていましたが、やっぱり同じようなことになっています。ここは反省しなければならないと思いますし、地方は地方なりにそういうことも頭に置いて発信を強化しないといけない、このような感じがしています。
これが重点推進プロジェクトということで、大体各ブロックごとに散らばるように考えています。関西のものについては、後に、詳しくご紹介したいと思っていますが、京都の自動車流入規制であるとか、三宮の再整備とか、瀬戸内海のリゾート、クルーズネットワーク、あるいは瀬戸内海地域循環型交通の整備とか、こういったものが入っています。
具体の名前がここに出ていますが、推奨プロジェクトが22入っていまして、関西では森ノ宮の周辺再整備や京阪神の駅前の機能強化などが入っています。
4. プロジェクトの具体事例(抜粋)
さて、関西のプロジェクトの具体的事例を簡単にご紹介したいと思います。
これはリストですから、また後日見ていただければと思っています。これは瀬戸内海クルーズネットワークが書いています。
これは京都の流入規制の話ですが、ご承知のように、京都は人も車も非常に混雑しているということで、四条通はトランジットモール化しようということでいろいろ工夫されていますが、一方ではインバウンド客が流入してくる。それから都市高速も、今、京都は見直しをして、せっかく計画した高速道路も一旦は破棄する方向で検討されていると伺っています。そうなると、ますます新たなインフラ整備というのは難しい。むしろ流入抑制をもっと強力にすべきではないか。京都の計画にもそういうことは入っていますが、途中、あまり動いていないというのが実態のようであります。
そこで、流入抑制をどういうエリアでどの程度やるかといういろんな議論があるところです。私自身は、西は桂川、南はJRぐらいのところで大きくゾーニングしてもいいのではないかという気がしますが、この提案は京都の中心部と嵐山周辺で流入規制域をつくってはどうか。そのためには流入部のところで駐車場を整備して、その駐車場から公共輸送機関あるいはサイクルシェアとかいろいろやっていく。それとあわせて、この中にも駐車場とかいろいろありますので、その辺は予約制なりを活用して有効活用を図っていくことを考えてはどうだろうかということであります。
京都は当然、そうはいっても大規模な構造物をつくるわけにはいかないということになりますので、景観上も考えれば、例えば鴨川の下だとか道路の下だとか、京都駅の南口の下だとか、そういうところに地下駐車場をつくっていくことを考えてもいいのではないか。あるいは、東山のところに先ほどのザルツブルクのような掘り込み式の駐車場をつくることも検討していってはどうなのか。こういう駐車場整備とそこを拠点とした公共輸送機関等の交通システムをつくっていくと、こんな提案であります。
これは三宮周辺です。三宮は、ご承知のように、駅周辺、阪急、阪神、JR、地下鉄が輻輳していて、南北にはポートライナーが走っているということになります。今、神戸市は駅周辺の再整備構想をつくって、これを進めていこうとなっていますが、今の神戸市の計画には交通網についての再整備が入っていません。事務的にはいろいろ考えているようではありますが、そういう意味で交通網再整備みたいなものを中心に三宮周辺地域のアイデアを考えたということであります。
これは少しわかりにくいのですが、こちらは一番北側と南側で地下鉄が挟むようになっていまして、北から阪急、JR、そして阪神が地下に入っているということになっています。まず駅周辺でいいますと、阪急とJRを地下化したらどうなのかという提案です。地下化をすれば、三宮周辺の平地部が広がり、利用価値が高まってくる。そういうことができないだろうかということです。阪急は地下化して、そして北側にある地下鉄と連絡しますと、当然、新神戸に阪急がつながっていく。あるいは、六甲山の裏側に阪急がつながっていくということになりますし、場合によれば、西への延伸については阪神を中心に考えてネットワークを構成するということがいいのではないかということを考えて提案しています。実際にはJRの地下化というのはなかなかお金が動かなくて難しいなという気はしています。
もう1つは、東西に国道2号、鍵型になっている、あれが国道2号であります。国道2号がポートライナーのところを走っていますが、これをフラワーロードのところに直轄の国道を持ってくることになっています。三宮の再整備を促進するということ。特に東京では直轄国道の横に山手線があるのですね。渋谷も新宿も品川も上野もそうですが、国道4号、15号、246、そういうものが横切っている。したがって、国からのお金も相当投入することができるということであります。そういうことでこの三宮の周辺に、直轄国道を1本西に移して、三宮駅への直轄の金をここに投入できるようなことを考えたらどうかということ。あるいは、これが2号のバイパスでありますが、これは高架になっていますので、地下化を考えてもいいのではないか。それから、ポートライナーが今、三宮でとまっています。今回、駅前を整備して少し西へ延ばすようなことになりますが、いずれ神戸空港は関空とコンセッションを組んで3空港一体運用、そうなりますと、神戸空港も国際線が入ってくる可能性が大いにあるということになれば、そこを捉えた強化というものも考えたらどうか。それと同時に、今、三宮でとまっているのを新神戸まで延伸することも考えてはどうか。こんな話をここでしています。
これは森ノ宮周辺になります。前から小河さんが盛んにおっしゃっていたので、おもしろいなと思って取り入れていますが、森ノ宮の東側の土地が有効利用されていないということで、どこにどういう施設を入れるかはともかく、あるいは、これはかなりいい加減に描いていますが、大阪城と森ノ宮の間を人工地盤で結んで、一体化を図って土地利用をいろいろ考えていったらどうかという提案であります。
これはご承知の北陸新幹線。ようやくルートが京都・小浜経由で大体決まってきたということですが、まずは新大阪までということですが、さらに延伸をして関西空港へつなげる。さらに四国への延伸につないでいく。こんなことも将来考えていくべきではないか。あまりここでは強調しておりませんが、それには当然、大阪駅に新幹線をとめるということを検討してはどうだろうか、こんなこともここで言っています。リニアはルートがまだ少しわかりませんが。
これは近畿関連ということで、瀬戸内海の再発見ということです。瀬戸内海は非常に美しい場所でありますし、歴史的にも要衝の地。菅原道真から遣唐使、朝鮮通信使と、いろんな人たちが海外からも日本の人たちも、土佐日記にも出ていますし、この美しさを愛でています。
こういう大きなクルーズ船は、瀬戸内海へはご承知のようになかなか入り込めないわけです。こういう小型船、中型船が中心になると思いますが、こういうものが入れるような港を整備したい。
こういう港を整備していく。神戸だとか、こういうところには大型船が入れるようにしていますが、基本的には小型・中型船。1万トンクラスの港を多く整備して、それでフライ&クルーズ、あるいはトレイン&クルーズということで、滞在型あるいは周遊型のクルーズ機能をここで持たせたらどうだろうか。もっと瀬戸内海を発信し活用するということを考えられないだろうかということであります。
そういうことが動き出しますと、今度は全体をもう少し。瀬戸内海としてのミッシングリンクがいろいろあるわけです。紀淡海峡にもミッシングがある。広域にもある。それから、新幹線を考えたときには四国への新幹線、あるいは、徳島への新幹線延伸。そんなことも考えられるのではないだろうか。それと、もう1つは安芸灘大橋のところが、あともう少しつなぐとしまなみ海道とつながって、ネットワークができて、サイクリングロードも拡充される。こんなことも考えられないだろうかということです。
具体のプロジェクトとしては、四国新幹線。クルーズネットワークの基盤整備。下関北九州の、これは既に少し動き出した点でありますが、安芸灘架橋、紀淡海峡連絡路と、それから関西大環状線、東九州新幹線も将来的には課題になるでしょうし、関空から四国への高速鉄道。豊予海峡連絡路、このようなものが考えられるのではないかということです。
これは、先ほどの安芸灘架橋であります。あともう少しつなぐと大三島までつながっていくということになります。
このように、今、サイクリングの聖地のようになっております。
今度は若干離れますが、瀬戸内海に絡んで四国に新幹線をという話を四国の皆さんは盛んにいっていますが、その瀬戸中央自動車道は既に二階建てで、下は鉄道が走っています。この下は新幹線が入るようになって、線路をきちっと整備をすれば新幹線対応になっています。
したがって、ここまではいわゆる整備新幹線複線で持ってきて、四国の皆さんは整備新幹線で四国に入ってきてほしいというご希望ですが、そうすると大体2兆円以上かかります。2兆円近くということで、ここからあとは単線で高松、徳島、松山、高知、単線の新幹線を考えたらどうかという提案をしています。多分1時間に1本とか2本ぐらいでしょうか、それほど頻繁にクロスするわけではないということで、これで十分安全も確保できるのではないだろうか。信号システムが課題であると思うのですが、この辺を技術的に解決しますと、海外でもいろんなところでこの技術が使えるのではないかということを考えております。
もう1つはミニ新幹線。山陰地方の新幹線がありますが、姫路から鳥取を経由して入れたらどうかという話を今しています。こちらから入れろという逆もあるようですが、いずれにしろ、こちら側をミニ新幹線でやってはどうか。在来線を活用した新幹線という提案であります。
最後になりますが、そういうふうに四国や瀬戸内海のことを考えますと、ここから後は私、少し余計なことを書いていますが、先ほど少し話題になりました大阪万博が関西の活性化にどう寄与するか。私は、昔の万博で大阪、関西ががらりと変わったのをびっくりした目で学生時代見た記憶があります。そういう意味で、いろんな政策目標を設定するには非常にいい機会ではないか。名古屋の愛知万博で東海環状ががらりと変わりました。そういう意味でいろんなことに使ういいチャンスではないか。そして、大阪万博をきっかけに瀬戸内、関西を浮揚させるいいきっかけになるのではないか。そういう意味ではむしろ大阪万博ではなくて瀬戸内万博、あるいは関西万博という打ち出しを考えてもいいのではないか。
IR統合型リゾートについても議論されていますが、これも夢洲を拠点にしようという話のようでありますが、夢洲を拠点にしつつ、海洋型リゾート線のIR線みたいなものを併設して、瀬戸内、関西の振興の場にしていってもいいのではないか。大阪、近畿が中心になって瀬戸内をむしろもっと浮揚させるということを考えたほうがいいのではないか。
瀬戸内DMOというのができて、今、銀行が入っています。融資をすると話題になっています。これは四国の3県、それから山口から兵庫までの4県、計7県が中心に財界も入ってやっているようですが、大阪や和歌山、大分等も入って、関西、九州財界も一緒になって取り組むという仕掛けが何かできないだろうか。三重が中心になった組織もあるわけで、そういうものと連携すればいいかなと思っています。そういう意味で関西広域連合という組織も国に出ていけということだけではなくて、関西財界のコンセンサスと関西の府県のコンセンサスの場にして、西日本全体の浮揚と関西浮揚を考えてはどうか、こんなことを考えています。
以上でございます。